ドコモの新料金プラン「ahamo(アハモ)」では、新規契約であっても、プラン変更であっても、基本的には、電話番号を選ぶことはできません。
ahamoで、新規契約をする場合は、電話番号は、自動的に割り振られます。
070から始まる電話番号が多いですが、080や090から始まる電話番号が発行されることもあります。
ahamoは、オンライン専用の料金プランなので、ドコモショップでの受付はなく、新規契約は、専用サイトや専用アプリからの申込みになります。
ahamoで契約した新しい電話番号は、オンラインで申し込んで、受付完了メールが届いたタイミングで、webサイトなどで確認できるようになります。
ただし、ドコモショップのサポートが全くないわけではなく、ahamoのweb手続きを、有料でサポートするサービス はスタートしています。
ahamoでは、電話番号が選べるサービスはありませんが、ドコモショップやドコモスポットでは、「選べる番号サービス」を提供しています。
「選べる番号サービス」は、新規契約時に、電話番号の下4桁を指定し、使える電話番号を検索できるサービスです。
手数料は、315円(税込)で、気に入った電話番号が出てこなかった場合、3回まで検索ができます。
好きな電話番号が見つかったら、いったん、ドコモで、スマホ契約を結び、プラン変更で、ahamoに、電話番号を引き継げば、その電話番号を使うことが出来ます。
ドコモで電話番号を持っているスマートフォンユーザーは、ahamoへのプラン変更で、今、使っている電話番号をそのまま引き継ぐことが出来ます。
ahamo開始時は、いったん、MNPによる乗り換えが必要でしたが、現在は「プラン変更」扱いなので、事務手数料なども発生せず、2年定期の期間中であっても、違約金も発生しません。
(2年定期の期間は引き継ぎます)
また、「ahamoに変えるついでに、電話番号も変えたい」という方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、プラン変更時に電話番号を変えることは出来ません。
現在契約中のドコモのプランを解約して、新規で、ahamoを契約すれば、電話番号は変わります。
また、ガラケーで、FOMA契約をしているユーザーは、ドコモショップへ行って、いったん、FOMA契約をスマホ契約に切り替えてから、ahamoにプラン変更する形になります。
そもそも、スマートフォンを使うこと自体が初めてでしたら、
ドコモの「はじめてスマホ購入サポート」で、スマホ本体を購入し、
料金プランは、いったん「はじめてスマホプラン」に加入して、
しばらく使ってみる、という手もあります。
「はじめてスマホプラン」は、月間データ通信量が1GBのライトユーザー(あまり頻繁にスマホを使わないユーザー)向けのプランです。
ahamoは、月間データ通信量が30GBあるので、「はじめてのスマホプラン」を使ってみて、通信量が足りなければ、そこで、ahamoにプラン変更することも可能です。
ドコモの「はじめてのスマホプラン」は、俗に「2年縛り」と呼ばれている定期契約はなしに出来ます。定期契約なしで申し込んでおけば、いつやめても、契約解除料などはかかりません。
ahamoでは、電話番号を変更するサービスは提供していないので、契約した後に、電話番号を変更することは出来ません。(2024年10月現在)
どうしても、電話番号を変更したい場合には、いったん、ahamoを解約して、再度、ahamoで、新規契約を結べば、電話番号は変わります。
また、迷惑電話で困っている場合は、あらかじめ登録しておいた電話番号を着信拒否できる「迷惑電話ストップサービス」を利用することも出来ます。
料金体系が複雑なことが多いドコモですが、ahamoの料金プランは、
の2つだけです。
シンプルでわかりやすいように、新規契約の時の事務手数料もなし。
2年契約のしばりもないので、やめる時の解約金も発生しません。
また、今までよくあったように、最初の1年だけ月額料金が安くて、2年目以降は、月額料金が高くなる…という仕組みでもありません。
2年目以降も、ずっと同じ値段です。
月額料金 | 2,970円(税込) |
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月間データ容量 | 30GB(ギガバイト) |
月間30GBを超えた場合 | 1Mbpsで通信可能 |
音声通話 | 5分以内の国内通話かけ放題 |
ネットワーク | ドコモの4G/5Gネットワーク |
公式サイト | ahamo 公式サイト |
月額料金 | 4,950円(税込) |
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月間データ容量 | 110GB(ギガバイト) |
月間30GBを超えた場合 | 1Mbpsで通信可能 |
音声通話 | 5分以内の国内通話かけ放題 |
ネットワーク | ドコモの4G/5Gネットワーク |
公式サイト | ahamo 大盛り公式サイト |
では、なぜ、ドコモの新プランでは、従来よりも、大幅に安い値段で、回線を提供できるようになったのでしょうか。
実は、これには、ビジネスモデルを根底から変えてしまうくらいの大転換がありました。
ドコモの店舗と言えば「ドコモショップ」ですが、全国各地にある「ドコモショップ」は、ドコモの直営ではなく、全てのお店が販売代理店です。
今までドコモは、この販売代理店と協力し、代理店に手数料や、さまざまなインセンティブを支払うことで、加入者を増やして来ました。
ところが、今回のahamoの場合は、この代理店を経由する販売方法をなしにして、オンラインのみにしたのです。
回線の契約や、サポートをオンラインのみにすれば、代理店に支払う経費が要らなくなり、その分、安い値段でプランを提供できます。
なので、ahamoは、NTTが提供する高品質の回線でありながら、これまでになかったような安い月額料金を提示することが出来た…というわけです。
これまでずっと、協力体制だった販売代理店を飛ばしてでも、安いプランを提供することに舵をきったドコモの方向転換。
リモート時代になり、なんでも「ネットで完結」が増えていく流れの中、ドコモが出した最初の答えが、2021年3月26日に始まった「ahamo」でした。
大手キャリアの一つドコモのプランなのに、圧倒的に安い料金で、メリットの多い「ahamo」ですが、今までになかったオンライン専用のプランなので、それなりにデメリットもあります。
特に、既存のドコモユーザーが、ahamoへプラン変更する場合には、今まで使えていたサービスが使えなくなることもあるので、事前にチェックが必要です。
既存のドコモユーザーが、ahamoへプラン変更する際に、注意しておいた方がいい項目や、利用できないサービスは、docomo公式サイトの以下のページに、一覧でまとめられています。
ahamoを契約する前に申し込み、変更、廃止が必要なサービス一覧
さらに、既存のドコモユーザー向けを含め、「ahamo」の主なデメリットを、以下にまとめました。
新規契約でも、MNPによる乗り換えでも、ahamoへの申し込みは、オンラインのみで、店頭受付はありません。
ahamo専用WEBサイト や、WEBアプリがあり、そこから、申し込みをはじめ、各種の手続きができるようになっています。
ドコモショップでは、WEBサイトからの手続きがわからない時に、サポートするサービスを有料(税込 3,300円)で提供しています。
今までのプランのように、ドコモショップでのサポートや、インフォメーションセンターでの電話サポートなどはありません。
わからないことがあれば、ahamo専用サイトのヘルプや、よくある質問などで調べることになります。
ahamo専用アプリのオンラインチャットでのサポートはあるので、困った時は、そこから、お問い合わせをする形になります。
なお、2021年4月22日から、故障や修理に関しては、ドコモショップでも受付してもらえるようになりました。
基本的には、ドコモから購入した端末の修理が可能で、修理受付中の機種は、以下のページで公開されています。
iPhoneシリーズは、ドコモでは修理を受付ていないので、Apple Store や、Apple正規サービスプロバイダ(Apple公認修理業者)に、依頼することになります。
今後、変わっていくかもしれませんが、ahamoは、メインの利用者を、20代の単身者に想定しているので、今のところ、月間30GBのデータを、家族でシェアしたりは出来ません。
ahamoでは、キャリアメールに対応していないので、メールアドレスの最後が「@docomo.ne.jp」で終わるドコモメールは使えなくなります。
そのため、LINEの年齢確認をはじめ、何らかのサービスの本人確認や、他の人との連絡に「キャリアメールを使っている」場合は、注意が必要です。
ただし、キャリアメールについては、総務省から方針が示され、「持ち運び」が出来るようにする方向も検討されています。
ドコモの既存の料金プランには、いろいろな割引がありますが、ahamoとの併用は、基本的にできないか、できるとしても注意が必要なものが多くなっています。
参考:新料金プラン「ahamo(アハモ)」の提供条件について
ドコモのファミリー割引は、申し込んでおくと、家族間の国内通話が無料になる割引です。
ahamoでも、ファミリー割引に申し込むことは可能で、家族のグループ回線から、ahamo回線への通話は無料になります。
※ただし、ahamo回線から発信して、家族のグループ回線へ電話をかける場合は、有料通話になります。
ドコモの「みんなドコモ割」は、ファミリー割引の回線数によって、月額料金が値引きされる特典です。
グループの回線数が2回線なら月額550円の割り引き、3回線以上なら月額1,100円の割り引きです。(税込)
ですが、ahamo回線は「みんなドコモ割」の対象外になっているので、ahamo回線自体の月額料金の値引きはありません。
ただし、ahamo回線でも「みんなドコモ割」の回線数としてはカウントされるので、ほかの回線の値引き額が減額されたりすことはありません。
ドコモのスマホ回線を使っている人が、光回線も「ドコモ光」にすると、適用されるのが「ドコモ光セット割」です。
光回線とペア設定したスマホの回線が、ファミリー割引のグループを組んでいたりすると、グループ内のそれぞれの回線、1回線につき、最大で、月額1,100円割引されます。(税込)
ahamoの場合は「ドコモ光セット割」の対象外なので、ahamo回線自体の割引はありません。
ですが、ahamo回線と光回線が同一名義なら、そのままペア設定をすることは出来るので、グループ内のほかの回線の割引は維持されます。
ahamoでは、「D払い」や「ドコモ払い」は使えるのですが、dメニューに掲載しているコンテンツの料金を「spモードコンテンツ決済」で支払うことが出来なくなります。
知らずにahamoにプラン変更した場合は、マイメニューに登録していたコンテンツは「自動退会」になります。
Google Playや、iTunesからアプリを購入したりする時には、別の「コンテンツ決済サービス」が提供されます。
ahamoにプラン変更すると、留守番電話サービスやメロディコールなど、ahamoで利用できない以下のサービスは、自動廃止になります。
ahamoでの支払い方法は、クレジットカード払いか、口座振替になります。
請求書を郵送してもらって、コンビニや郵便局などで払う、いわゆる「請求書払い」には対応していません。
ahamoでは、20歳未満の未成年は、契約者にはなれません。
親が契約者となって、子どもを利用者として登録することは可能です。
ahamoの契約には、Dアカウントが必要で、個人契約のみ可能です。
会社名義で、ahamoを契約するような法人契約はできません。
海外でスマホを使うためのドコモの国際ローミングサービスは、205の国々や地域で利用可能ですが、ahamoの場合は「91の国々や地域で利用可能」ということで、エリアが少なくなっています。
とは言うものの、ahamoでは、以下の「91の国々・地域」なら、月間30GBのデータを追加料金なしで使えます。
91の国と、それぞれの地域は、以下の通りです。
ただし、海外での利用日数が15日を超えると、通信速度が制限されます。
2021年9月より、月々のahamoの利用料金を「dカード」もしくは「dカード GOLD」で支払うと、月間で、使えるデータ量が増える特典がスタートしました。
ただし、ahamoの電話番号が、支払いする「dカード」もしくは「dカード GOLD」の携帯電話番号として登録されている必要があります。
ahamoは、店舗サポートや、電話サポートもないので、基本的には、ネットで手続きが出来て、スマホの設定も自分で出来る人に向いています。
また、手続きや設定に自信がない人でも、家族や知り合いにわかる人がいれば、これを機に、やり方を教えてもらうのもおすすめです。
ahamoに関することは、ドコモショップでは対応しないので、プランの見直しや、スマホの操作がわからなくて、よくドコモショップへ行く人は、ahamoは向いていません。
また、データ通信関連では、月間のデータ通信量が30GBも必要ない人や、逆に、使い放題で、大量にデータ通信をしたい人も、ahamoは向いていません。
ahamoが対応する「iPhone」の機種と、「Android」の機種の最新情報は、以下のページで確認できます。
iPhoneシリーズでは、2014年に発売された「iPhone 6」以降が、ahamo対応機種になっています。
「iPhone 6」から、ahamo対応機種に挙げられていますが、「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」だけは、発信者番号通知や着信通知など、ネットワークサービスの設定ができません。
amamoで使えるAndroid端末を調べるには、上記「ahamo対応、最新機種の確認ページ」に入ったら、「Android」のところをタップします。
初期状態では、ahamoが対応している全てのAndroid端末が表示されますが、キャリアやメーカーで、さらに、絞り込むことも出来ます。
また、「その他」のところをタップすれば、ahamoで使える iPad や、タブレットなど、その他の機器が表示されます。
なお、手持ちのスマートフォンが、ahamoの対応機種であれば、ahamoをSIMのみ契約することも可能です。
ahamoという名前には、次の3つの意味が込められています。
まだ、サービスが始まっていないころは、ayamo や、アラモと間違われていましたが、テレビCMが始まったこともあり、しだいに「アハモ」の名前も浸透していきました。